教室を開くにあたって

ロンドンの「ロ」とローマの「ロ」の違い、わかりますか? ではベルリンの「ベ」とベネツィアの「ベ」の違い、わかりますか?

それでは答えです。London,Roma と Berlin,Venezia です。なあんだ、そういうことか。と言わないでください。そう、アルファベットで書くと違いは明らか。でもカタカナで書くと同じです。これは、書いた文字が一緒というだけではありません。日本人には発音まで一緒なのです。発音の違いくらい私にはわかる!っという人は嘘を言っています、か外国長期滞在の経験者です。それかすでにスペルの違いを知っている人です。

la,li,lu,le,lo  と ra,ri,ru,re,ro は日本語ではどちらもラリルレロです。

同様にba,bi,bu,be,bo と va,vi,vu,ve,vo は日本語ではどちらもバビブベボです。発音にも違いはありません。でも、アルファベットの国々では明確に発音の違いがあります。しかし多くの外国語(アルファベットの)を勉強している日本人はあまりこの違いを深く考えていません。そして実際他の多くの日本人同様に、大した違いだと思っていません。なぜなら、考えたって仕方ないからです。そしてla とra、 baと vaの違いを大きな違いだと思っていません。ところが、これはとてもとても、とっても大きな違いがあるのです。考えてみれば当たり前です、スペルが違うわけですから。外国語はスペルが違えば発音も異なります。当然です、スペルが違い発音が違えば、肝心の意味も違うわけですから。
もうおわかりですね、これは日本人がアルファベットに対して持っている大きな弱点です。考えようによっては致命的な欠点です。

多くのイタリア語学習者は、スペルの違いを単語で覚えてしまっているのです。でも知らない単語はLなのかRなのかBかVなのかよくわかりません。大学の授業で、知らない単語を聞き返せば先生は繰り返し言ってくれます、でも黒板に書いてくれることは滅多にありません。で、繰り返したときほかの生徒は(アルファベットの国の生徒です)ほとんどそれでスペルだけは理解できる。私は自分でその発音を繰り返して辞書で探す、でも見つからない・・・そういう時、ほとんどいつもネックはこのLとR、BとVです。まあ他にもありますが。

イタリア語を始めた時、発音の違いで脅されるのは、この違いではありません。冠詞の複数形のgli(ィリ)、とほかにgno(ニョ)つまりgn というイタリア語独特の綴りの発音のことをいやというほど聞かされます。でも、こんなの、どうってことないです。

私はいつの頃からかイタリア語を「雰囲気で理解したくない」、と思うようになりました、もしそうなったら英語の二の舞です(私は英語を普通の日本人並みにしかできません)。私はイタリア語をちゃんと「言葉で理解したくなった」のです。

ここまで主に日本人の、アルファベットにおける弱点について一部、私の本音を話しました。だがしかし、この弱点は、日本語を勉強するアルファベットの国の人たちの大きな「壁」にもなっているのです。具体的に言うと、日本語には同じ発音で違う意味の言葉が「どえりゃーたくさん」あるからです。(実際には、そんなにないが、外国人から見るとそうなのです。)考えても見てください、BとVが同じLとRが同じ、ということは日本ではアルファベットが2つ減るのと同じことです。これは彼らには「恐怖」です。私が今習っているフランス語の先生も言ってます:日本ではBもVも同じ、LとRも同じだけど私にはちょっと困る、と。またたとえば、KITAというアルファベットを日本語にすると、『北、来た、着た、キタ!聞いた、訊いた、聴いた、利いた、効いた』、まだあります、人名とか地名も入れると。外国人(特にイタリア人)にとってKITAとKIITAは同じ発音だから、「きいた」も入れましたが。外国人だって日本では見た目以上に思いもよらない言葉の苦悩を抱えて生活しているのです。

日本人が外国語の勉強を辞めたくなるきっかけは人により様々ですが、日本語の言語の特性から言って大きく逸脱していると感じた時、「こりゃだめだ」と考えてしまう。というのは案外多いかもしれないと思う。(こりゃだめだ!というのは言い換えればちょっとした絶望です。でも、勉強をしているとわかるのですが絶望感に襲われた時、実は目の前にチャンス君がいるのです、残念ながら見えないけど)だから、我慢して続けると絶対に(絶対という言葉は余り好きではないけれど、イタリア人はあっさりと言います、それも何回も。絶対の安売りが好きな国民です・笑)、絶対何か見えてきます。どうですかみなさん、私といっしょにイタリア語を勉強してみませんか!ざっくばらんに本音のところをぶつけてみてください。

makimura